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連勝に付する加点の考察

どうも、素破です。
今回はルールの話。長いよ。


■日々妄想

カルドセプトの大会の仕組みについての考察だが、わからない人向けに雑な概要を。
・カルド1試合は大体1時間
・基本4人戦。単純計算で勝率は25%
・トッププレイヤーで4割弱(ランク戦や予選は別)

次にこの考察を行うに至る経緯。
・要求する試合数が狂ってると評判の公式ネット予選
・対戦コミュニティサイトでは最良連戦という仕組みが使われている。例として5連戦の内容を参照した成績で順位が決まり、当然5連勝が一番良い
・公式がその仕組みを公式予選に取り入れる

①やり込み推奨と参加者数(予選後半の過疎回避)の兼ね合いで、最良連戦10試合という設定が為された。
②それとは別に試合参加者全員に一律ポイントが与えられた。後半の予選マップが前代未聞の超高速マップ(速いと15分以下)で、この参加ポイントによる累積での成績底上げが必須となってしまった。結果最初の百数十戦はこなすだけで、内容は無意味とまで言われる事態に。


その上で今回考えたいのは、試合数とは別軸の大勢が納得のいく評価、加点方法とはどんな物だろうかと。かーなり危険な香りのするテーマである。だが予選参加者の何百人もがああして何百時間も拘束されるのは正気の沙汰とは思えず、今後は死人も出かねない。次回作までとはいかないだろうが、ユーザーが公式に与える影響も見過ごせないわけで、今日もちびちびと思考の壁に向かって投げつける次第である。



■たくさんやんなきゃダメすか?

主催からしたらソフトを買ってたくさん遊んでもらうのが良いはず。評判が良ければさらに売り上げに繋がる。しかしその「たくさん」の尺度の突端には現在のネット時代において、想像を絶する天才や廃人も潜んでいる。単純な話そういった人間が出てくる機会は、地方でのオフライン予選という形式によって制限されていたようにも思える。日程だったり、距離だったり、事情だったり、その他。それがネットで簡単に参加できる今、平等にある時間を、あらゆる犠牲を払って試合の消化に費やすユーザーの存在も認識しなくてはならない。こいつらも全力で勝負してるのだから、むしろ称えるべき存在である。良くないのはルールの方。

積み上げただけ成績に反映される仕組みは、シンプルで分かり易いかもしれない。しかしそれをユーザーは望んでいないとわかった・・・はず。予選を抜けるために最低でも百何十時間かは、内容に関わらずこなさなねばならないと聞かされた時の、初参加者の表情。どうだろうか。



■参加者数の問題

累積点の一番の問題は、期日に対する「オレまだいける、ここから勝てる」が長すぎる&正確に把握できないことにあると考える。中間発表は設けられていたが、最後の数日となるとそんなもの関係ない。予選を抜けるためにはやるしかないからだ。現状の自分の順位が分からず終了まで無制限に参加できてしまう都合、試合数勝負は免れない。予選終盤そうした状況に多くの参加者が置かれると考えた時、参加者の減少を回避するには、参加に何らかの制限をかけるのは思いのほか難しい。
オフラインの地方予選の場合、会場に本人がいて点呼を取り着席するので、試合の実施は保証される。ところがネット予選は別に今やらなくてもいい。朝でも深夜でもいい。様々な生活スタイルと参加スタンスが混在する中、一つ制限を設けるだけで参加者数は大きく減少してしまう。

制限という手法を控えるなら、中間発表などの情報開示と得点の算出を見直す必要がある。前者はいずれの方法にせよ人的コストがかかり、参加者の多くが自前で得点集計していた事を考えると、際立った効果は得られそうに無い。集計という日数を要する作業が(多分)必要な以上、予選通過ボーダーや現在〇〇点以上何名、といった告知も並行してはできないものだと推測される。

となるとやはり得点を見直すしかないわけだが、ここで扱っていくのが冒頭で紹介した最良連戦。この仕組みは例えば公式予選ならば10連勝しろと言っていることになる。実際には10連勝はごくごく稀な上に累積点の影響がはるかに大きかった。しかし9~7勝が必要だった結果から、最低でも2連勝以上できなければ予選通過には届かないということになる。最良連戦という仕組み自体が連勝を奨励しており、母数が小さくなるほど要求の度合いが高くなる。

・・・ところで、カルドセプト公式には勝者速報というものがある。プレイヤー名、終了時魔力、アバター、終了時刻が表示されるものである。つまり機械的に誰がいつ勝ったかを拾って開示する事は出来る、ということである。



■連勝ボーナス案1:情報開示の面

仮に連勝によるボーナス点が集計時に加算されるルール
を例にとって考えていく。一つ目は期間中の最大連勝数に応じた加点。ここではアペンドポイント=APとする。そして個人ではなく参加者全体の最高APは常に開示されているものとする。
最良連戦を例えば20とかなり大きめに設定した場合、その中でかなりの揺らぎが生まれる。元々が連勝を奨励している仕組みと考えれば、同じ勝数で連勝数の多い方により多く加点されても違和感は無い。また予選全体の最高APが常に開示されることで、自分がボーダーに対しどのあたりの位置にいるのかおおまかに予想できる。予選の開催期間が半月の15日間ならば、20試合で1日1時間ちょいの参加は十分現実的だ。

この案の問題点は、期間を逆算してボーダーから程遠い場合に参加意欲が削がれ、早期に過疎化する可能性があること。最高APが単独で群を抜いているのかそれに準じて拮抗しているのかがわからないため、皆が皆早期に断念することは無いのかもしれない。ただあまりに巻き返しが困難とわかるようなポイントを設定してしまうと、こういった事態も起きてしまう。
辞め時の決断が難しいというのもある。例えば15連勝もしてるなら悩むことはないだろうが、最良連戦が大きめに設定されていればそれだけボーダーラインに乗せる労力は大きくなる。この辺りは全体の最高APを監視しながらの戦略も絡む自己責任となる所だが、自由な選択ほど後悔も大きくなると言われている。ルール、仕組みの段階でより多くの参加者に満足いくものを提示していくとなると、参加者の心の機微にも注意を行き渡らせる必要がありそうだ。



■連勝ボーナス案2:参加試合数の面

もう一つは長い間捏ねくり回してる案。たくさん参加する人間とちょっとだけやりたい、あまり多く試合はこなせない人間の両方を、上手いことひとつの仕組みに共有できないか考えたもの。以下は仮の数字。

【最良連戦+n連勝達成時期毎の段階的AP】

★最良連戦5試合
1位100p 2位3p 3位2p 4位1p

★AP・・・4連勝を達成した時期により一度だけ加点
5試合以内:200ap
10試合以内:100ap
20試合以内:50ap
30試合以内:40ap
40試合以内:30ap・・・

要するに、少ない試合数で4連勝達成しろ、というもの。試合数を積むのが困難でも、早期の連勝達成によって大きな加点が得られる。参加前の研究検討で勝負という形。一方たくさん参加する者は5連勝を目指すべく試合数を重ねる。実践改良で勝負という形。
注釈を2点。まずこの数値は主にカルコロで開催されるオンライン大会を想定したポイント設定のため、公式予選のように大規模であればもっと数字を大きく設定する必要がある。
もう一つ。公式予選の最良連戦は、個人の全成績の「最新」10戦を参照するものであり、新たに試合に参加した場合成績が変わってしまうことがある。それに対しカルコロの最良連戦やこの連勝ボーナス案は、全成績の中から最も良い成績を参照するため、期間終了まで予選に参加してもなんら問題は無い。この二つに留意した上で仕組みの利点を述べていく。

この連勝ボーナス案の特徴として、試合参加の間隔に多少拡がりを持たせる機能がある。たくさん参加して5連勝を目指す場合でも、まずは4連勝達成のAP獲得を視野に入れる流れになる。すると闇雲に試合をこなしていてはAPがどんどん小さくなり、最終的に5連勝の500pがあってもAP差で敗退と言うことがあり得るからだ。何しろたった5戦の参加で最大700pになる以上、予選後半からの新規参入者が出てくる可能性は高い。早期4連勝より後期5連勝の得点が小さいのはやや疑問を持たれそうな所。だが結果としてやり込み勢のゆるやかな参加数緩和と、参入時期分布を拡げることで要求される試合数を小さくしつつ、後半の過疎化も回避できるという期待がある。


この仕組みを検討する発端は前に述べた通り、数を奨励する公式予選への失望もある。しかし別の側面としてユーザーの年齢層の高さも気になっていた。過酷な体力勝負、生活・社会的立場による機会減、参加意欲。そうした諸々によってユーザーと乖離していけば、ソフトひいてはコンテンツの先細りは免れない。近年リメイクつづきということもあり、そろそろ何らかの方向へ大きく舵を切る時期に差し掛かっているようにも思う。・・・これはまあ、カルドに限らず多くの作品で。


話が逸れたが、少しだけの参加でも勝星をしっかりあげているならば正当に評価されてほしいと思う。そうした時に連勝という実績はコンパクトかつ納得してもらえる要素だと考え、考案に至った。
かつて勝率(=連勝)と累積を並行して選出する予選も行われた。しかし累積抜けを目指す場合ゴールが見えない期日ギリギリまでの戦いとなり、やはり選出方法としては過酷すぎる。できれば累積での評価は今後少しずつ無くしていくのが良いのではと個人的に考えている。


さて、この案には大きな問題点がある。複数アカウントによるAP狙いが強すぎるということだ。コンビ打ちは勿論だが、最初の5戦で4連勝できなかった時に同一人物が新しいアカウントで再挑戦という方法がある。
これは例えば予選開始前の登録制にする、本体のフレンドコードなど紐付ける情報を多く取る、禁止にしてIPで弾く、本アカが発覚した時点で権利剥奪などといった対応もできる。
複アカで優勝しても仮の名前なので、栄誉や意義といった精神的な報酬は小さい。その後消えるか二足の草鞋で活動していくかといったデメリットだけの選択を迫られるわけで、結果的にその優勝を人々がどう捉えるかはわからない。

しかし問題なのはルールに対しそういった方法もとれるという穴の存在だ。企業として見れば複数ROMはそれだけ売り上げに貢献してるので咎めにくいのかもしれない。だが報告数の多いコンビ打ちユーザーのBANといった実績もあるので、公式における取締りに関してはある程度の期待が持てる。
今回は公式予選という想定でのルール考察だが、この案をユーザー主催の大会に当てはめる場合は規模が問題になってくる。ぶっちゃけ小~中規模の大会でこうした仕組みは冗長なだけで、不要である。総参加数が100名以上、メイン層が20~30試合以上参加するような大規模な大会(例:女神杯オンライン予選等)において、多参加と少参加の落差を緩和しつつ勝利に重みを持たせることが狙いなので、そうした機会があれば試験的に施行してみたいと密かに考えている。その場合にユーザー主催で上記のルールの穴に対応するには、方針に沿って毅然と対応していくしかない。時には強行策を要することもあるだろう。


以上二つの連勝ボーナス案を述べてきたが、これを提示する上で今回投げかけたい疑問をぶつけて記事を締めくくる。



■人々が認める、勝者と敗北

なぜ今回連勝に固執したルール考察を展開したかと言うと、無機質な数による優劣が不毛でしかないということ。ユーザーがたくさん参加して頑張るのは悪いことではなく、仕組みとして問題がありすぎることへの指摘である。これは先にも何度か述べた。
では、不毛ではないルールとはなんなのかを考える。優勝者以外は全て敗者ということを念頭に置いた時、己の敗北と勝ち上がった勝者をしっかり認めることの出来る、あいつすげえや完敗だと素直に思える仕組みが必要なのだ。
わざわざ注釈を入れるのも野暮だが、過去大会で勝ち上がったプレイヤーは評価されて然るべきだ。ただしそれぞれの敗北が満足のいく、次のステップへと進むための充実した糧であったと言えるかは、疑問を持たざるを得ない。
せっかくの連勝が切断で途切れたり、類を見ない高速マップによる累積点で死の行軍を余儀なくされたり。参加者は例外なくボロボロになり参加する意義にも疑問が持たれた。自分自身、振り返ると未だに暗い気持ちになるし、良い思い出とはまだ言えない。


敗北を認める・・・つまり諦める判断を参加者に与えやすくする得点だったり情報開示が、実は大切なのではないかだろうか。
確かに聞こえは悪い。諦めんなよ!熱くなれよ!!根性論はさておき、ユーザーは終了後も各々の人生を歩いていくわけで、真っ白な灰にはならない。ゲームはそれに携わっている間、頭を働かせ充実した自分を感じながら元の生活に戻っていくためのエッセンスであると思う。そこで得られるもの、持ち帰るものこそ成長に繋がると考えている。
勝利を諦めるのはつらいが、それを真摯に受け止めるか、適当に受け流すか、または耐え切れないほどの重圧であるかはユーザー次第である。明らかに見極める。その敗北を次にどう繋げるかが、我々人間にある学習と成長の真ん中ではないだろうか?



大多数がその仕組みの中で敗者となる・・・それを生み出すルールというものを構築するのは、本当に難しい。全ての人間が納得する仕組みは存在しない、のかも。
しかし人々は何度もルールを作り、その中で競う。遊ぶ。生きる。

そんな憐れで愛おしい人類に、乾杯!





一番言いたいことを隠したい、みつかりにくくしたいんだなと最近気付いたね。


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