トラックバック
エイジオブサモナー 紹介
- 2017-07-01 /
- その他ゲーム
どうも、素破です。
そろそろブログの空白期間が長いので、何ヶ月か前に書いたボードゲームの紹介記事をアップします。
紙のカードゲームで、だいぶ前に購入したエイジオブサモナーというゲームをご紹介。2015〜16年、MTGに手を出したもののお金が吹っ飛ぶのでGP東京以降スッパリ足を洗ったのですが、やっぱ紙しばきたいよね~じゃあ買い切りの物を、という経緯で。ゲーム自体もコンボゲーで好み。かなり面白いです。
ちなみに少し前まで定価+500円〜1,000円くらいで買えたのですが、7/1現在かなりお高めの値段に・・・品薄ですかね。
制作チームは解散したみたいですがHPがありますので、ご興味お持ちの方はぜひ。
チキンダイスゲームズ
基本セットが2015年、拡張が2016年発売の物ですが企業製では無いため、一応カードの詳細な効果や記述は省いての説明になります。今回はそういう回ということでご容赦ください。
■コンポーネント

カードはこんな感じ。フェアリーさんはなぜか1枚多く封入されていたので余り。黒い方は裏面で、ゲーム中は右上の賢者の石(マルチカラーの魔力コスト)として使うことができる。魔力、前手番プレイヤーへのアシストナンバーとして送る時はカードを横向きに使用する。

勝利点チップ、信仰点チップ。
拡張セットの環境カード。

ハンズで売ってたケースにこれら全てのコンポーネントがぴったりと収まった。あまりにぴったりすぎてプレイ後のお片付けも楽しい。ルールブックとプレイサマリーは折らないと入らないので、サマリーのみ縮小カラーコピーした紙を底に忍ばせている。

光沢ラベル紙で元箱の雰囲気を出してみた。縮尺の都合隙間ができてしまうが、前述の賢者の石がチラッと見える感じでここは一つ。元箱はもっと黄土色っぽく渋い色合いなのだが、プリンタの都合で赤みが強い肌色っぽく。見た目チープなので剥がそうか悩み中。透明ラベルに左右反転で内蓋に貼るのも良いかな?ただそれだと気泡が入ってしまった時に表から丸見えなので極めてダサい。うーむ。
■ゲーム概要
・セット内容
基本セット110枚、拡張51枚(このうち追加ルールを施す環境カードが11枚)からなる同人カードゲーム。1種につき2枚~5枚、全43種。
・ゲームの特徴
5つの属性(色)の精霊を召喚し、その能力で勝利点を稼ぐコンボゲーム。精霊同士での殴り合いとかは無い。カード入手はドミニオンのような公開性では無く、全員が一つの裏向きの山から2枚を引き1枚得る方式。他プレイヤーへの干渉手段が少ないためソロプレイ感がやや強い。
・おすすめポイント
魔力(召喚コスト)とナンバー、つまり取れる行動を勘案してゲームプランを練っていく部分が楽しい。コンボパーツを揃えて得点ラッシュに繋いでいく時の高揚感と、盤面から正確に得点計算し終了宣言の可否を見極める判断力と度胸。それらを裏付ける戦略の構築がたいへん奥深くハマる。
また個人的に挙げたいポイントとして、ゲームに必要な情報の多くがカード上でアイコンとなって整理されており、レイアウトに好感が持てる。精霊のドット絵はフリゲでよく見る物だが、統一感ということで。カードコマンダーだいぶやったな〜。
■各色雑感
※2つの番号を合計したコマンドナンバー。それを参照して行うアクションについては、「0アクション名」の形式で記述する。精霊名は《精霊名》として記述する。
黒 (ナンバー1)
いきなりで恐縮だが、やや弱め。青の《クラーケン》等と比べ、ナンバーをいじる能力持ちである《スケルトン》が微妙に使いづらく《アスモダイ》に至っては出すだけ損。黒の親玉《ベリアル》も慢性的に資産が減っていくタイプの能力でありながら、前提として斧アイコン=単色推奨の精霊展開を要求する。その割に「9~巡礼」連打や《ドラゴン》程の爆発力を秘めているわけでもない。
黒の抱える構造問題として、「~3征服」メインのローカード戦略にならざるを得ない点。準備に要する手数、パーツが多くハイカード戦略と比べ妨害への対抗手段に乏しい。「9~巡礼」は《クラーケン》筆頭にナンバー操作のしやすさや、すぐ下にある「8異端審問」で手札補充も容易に行えるなどの強みがある。しかし「~3征服」の上の「4研究」は、賢者の石や赤の精霊を事前に並べていないと威力が小さくカードも増えない。
ナンバー4以下が全て勝利点絡みとなってしまっているのに、高得点を獲得するためには精霊を並べていかないとハイカード戦略に置いてけぼりを喰うことになる。ローカード戦略の手順は召喚とアクション両方の回数を多く要求しており、少々チグハグな印象を受ける。つまる所、《ジャイアント》か《ゴーレム》がいる状態で《スペクター》や《ウィスプ》を複数並べて「9~巡礼」型に食い下がれるくらいの速度が出せないと、大召喚型の得点効率には及ばないため中途半端な盤面のまま終わってしまう。
黒で比較的まともなのが《ケルベロス》。拡張込みでゲーム内最多の5枚存在する。赤メインで賢者の石を軸にした4~5戦略を取るなら、サポートとして必須になるだろう。斧アイコン2なのもありがたい。
赤 (ナンバー2)
前述の通り賢者の石とのシナジーに優れた色だが、まず先に挙げたいのは《ドラゴン》の凄まじい爆発力。このゲームは他人の精霊に対して除去するなどの干渉手段が全く無いので、出てしまいさえすれば永続的に恩恵が得られる。《ドラゴン》1体だけ見ても、自身の勝利点4+剣アイコン2+精霊数1で最低でも7点。コスト6かかるとは言え、カード1枚で7点以上稼げるのはかなり強い。コスト軽減系はできれば序盤に出したいが、《ドラゴン》を引ければ無理してでも狙っていくべきなので、それを助ける《サラマンダー》や黄の《ノーム》は他の色より価値が高い。賢者の石を《ドラゴン》の召喚コストに充てることでも召喚の可能性を高められる。
賢者の石戦略でしゃがみ気味に序盤を過ごしつつ《ナイトメア》の被害は最低限に抑え、石を切って《ドラゴン》型に切り替えるか《イフリート》と「4研究」でアクション主体に稼いでいくか、といったゲームメイクも赤の妙味。黒が濃ければ剣斧での「~3征服」を狙いにいくのもアリだが、その場合は少なくとも黄の補助が欲しい。
拡張も赤は個性的で、特に《テング》はゲーム終了時の逆転も秘めた夢のある能力。賢者の石のおかげで他の色とも柔軟に組み合わせていけるため、取れる戦略も幅広くプラン変更も比較的スムーズに行える色である。ただ弱点としてナンバー操作を持たないため、特に5をアシストされると精霊の能力が活きない。次手番プレイヤーが《ケルベロス》を出してきたら方針を変えざるを得ない。保険の意味でも黄の《ジャイアント》で展開力を強化したり、手札補充をサポートする行動を意識していく必要があるだろう。
黄 (ナンバー3)
黄=《ジャイアント》。それくらいこの精霊の存在はゲームへの影響が大きい。精霊の能力で稼いでいくこのゲームにおいて2回召喚は非常に使い勝手が良い。色全体としても召喚をサポートする能力がほとんどで、中でも拡張の《ケンタウロス》は召喚の度に魔力が補充されるため強力。自身の召喚コスト4のうち2つが無色というのも小回りが利く。同じく拡張の《ゴーレム》も「5錬金術」でアクションと召喚が両立できるので、赤と組んだ際の展開力が期待できる。
このゲームは単色デッキを組むメリットが無く、組むこと自体ほぼ不可能なので気にしなくて良いが、黄は召喚を助ける潤滑油としての役割に特化しているため、1色では強みに欠ける。黄単推奨の《ベヘモス》は勝利点獲得系能力としては強い方ではあるが、5色を含む重コスト7が重い。《バルトアンデルス》や《ノーム》、「7祝祭」や「5錬金術」などを組み合わせて、上手く召喚を狙いたい。
中間の色だけあり、黄の精霊が1体も出ないというデッキタイプは少ない。召喚サポートの能力は何らかの形で戦略に組み込むことになるはずだ。
緑 (ナンバー4)
何とも特徴があやふやな色である。特定の行動をした時に追加ボーナスがある、という物が多いか。効果は小さいが、追加ドローの能力はハンドの質を維持する上で重要になってくる。
しかし一番目立つのはやはり、ゲーム中最も派手で貴重な妨害手段である《ナイトメア》だろう。こいつの存在によってゲームの停滞がやんわりと抹殺されている。たった2コストで大量得点される可能性が常につきまとうため、魔力7手札6以下の資産管理を意識せねばならない。プレイ人数が多いほど威力を発揮し速い者勝ちでもあるため、全プレイヤー合算の資産膨張のピークがいつ来るのかを読む、状況判断力も要求される。というか膨れたら引いたモン勝ち。終了間際まで強い。
緑は親和性の高いアクションが明確でなく、ボーナス能力も効果の小さいものばかり。かといって黄のように他色サポートに長けているというわけでもない。《イシュタル》も《ドラゴン》より重い割にはロマンすぎる。青中心のハイカード戦略をやるついでに柔軟性を高める目的で1~2体、あとは緑コストとナンバー用に保持といった使用感で、メイン色とするには決定打に欠ける。
青 (ナンバー5)
序盤の引きで青が濃かったら、ハイカード戦略一直線で突っ走る。それぐらい色としての特徴、能力に一貫性があるアクション主体の色。迅速な信仰点の上昇、ナンバー操作、「9~巡礼」連打。やることはこれだけだ。黒のところでも述べたが、ハイカード戦略は「7祝祭」による魔力補充と、「8異端審問」による手札補充が容易に行えるので、必要な資産を比較的すばやく揃えることが出来る。何より他プレイヤーの盤面が整う前に逃げ切るべく、手順を切り詰めての速攻は楽しい。
青の問題点。プレイヤー全員が信仰点で競ると7~8の旨味が減る上に、ハイカード戦略で競合した場合引き運勝負になってしまう点。そしてナンバー操作要員がいないまま3以下をアシストされ続け「9~巡礼」が実行できないと、あっという間に追い付かれてしまうということ。《クラーケン》が出せなければ負け、と言い換えても良いくらいだ。精霊自身の勝利点も青は低めな傾向で、たくさん並べるより必要最小限のコンボパーツとアクション主体で稼いでいく色なので、追い付かれた場合は単純に精霊の量と質、両方で負けてしまう。
青の強さは信仰点と相性の良いアクション、ナンバー操作、召喚の量的バランスによって高い水準で成り立っており、ゲームスピードの指標として見ることが出来る。他の色や戦略を試す際の物差しにもなるだろう。
■デッキタイプ
・巡礼型 (青、青緑)
ケルピー、ケンタウロスで盤面作り
セイレーン、クラーケンでナンバー操作
杖アイコンが3以上あると尚良し
精霊並べるよりとにかく9出せる盤面にする
・研究型 (赤黒黄)
ケルベロス、ゴーレム、ウィスプ等で賢者の石獲得と召喚を並行して行う
イフリートを並べて研究で毎ターン稼ぐ
・征服型 (黒赤黄)
基本的には研究型の亜種・分岐先と捉える
スケルトン、セイレーンでナンバー操作可能かつ黒赤の精霊が十分に並んだ場合にこちらに乗り換える
余った石はベリアルに使う
・ドラゴン型 (赤黄)
赤精霊を多めに出してドラゴンの火力底上げ
サラマンダーやノームは優先して並べる
小型をたくさん出して終了宣言に早く近づくため、ジャイアントやケンタウロスも欲しい
ドラゴン2体出せたらほぼ勝ち確
・ベヘモス型 (黄)
ドラゴン型の大火力を小刻みにしたもの
ジャイアントとベヘモスを序盤から出せればドラゴン型を上回る得点力も可能?
・エンジェル型 (青緑黄)
巡礼型で失敗した時の分岐先
補佐としてジャイアント、キリン、ハーピィを並べ起動回数をしっかりと確保する
・ナイトメアスーサイド (緑)
ドロサポ精霊、スフィンクスで手札を大量に肥やしてナイトメアで得点に変換
無理矢理に緑デッキ考えたけど弱そう
・天狗の仕業デッキ (自由)
わざと他人に終了宣言させてゲーム終了後、テングとジャイアント、ケンタウロスで大量得点できるドラゴンなどを呼びまくり逆転を狙う
魔力が膨れたままなのでナイトメアが天敵
全43種のカード評は次回。
そろそろブログの空白期間が長いので、何ヶ月か前に書いたボードゲームの紹介記事をアップします。
紙のカードゲームで、だいぶ前に購入したエイジオブサモナーというゲームをご紹介。2015〜16年、MTGに手を出したもののお金が吹っ飛ぶのでGP東京以降スッパリ足を洗ったのですが、やっぱ紙しばきたいよね~じゃあ買い切りの物を、という経緯で。ゲーム自体もコンボゲーで好み。かなり面白いです。
ちなみに少し前まで定価+500円〜1,000円くらいで買えたのですが、7/1現在かなりお高めの値段に・・・品薄ですかね。
制作チームは解散したみたいですがHPがありますので、ご興味お持ちの方はぜひ。
チキンダイスゲームズ
基本セットが2015年、拡張が2016年発売の物ですが企業製では無いため、一応カードの詳細な効果や記述は省いての説明になります。今回はそういう回ということでご容赦ください。
■コンポーネント

カードはこんな感じ。フェアリーさんはなぜか1枚多く封入されていたので余り。黒い方は裏面で、ゲーム中は右上の賢者の石(マルチカラーの魔力コスト)として使うことができる。魔力、前手番プレイヤーへのアシストナンバーとして送る時はカードを横向きに使用する。

勝利点チップ、信仰点チップ。
拡張セットの環境カード。

ハンズで売ってたケースにこれら全てのコンポーネントがぴったりと収まった。あまりにぴったりすぎてプレイ後のお片付けも楽しい。ルールブックとプレイサマリーは折らないと入らないので、サマリーのみ縮小カラーコピーした紙を底に忍ばせている。

光沢ラベル紙で元箱の雰囲気を出してみた。縮尺の都合隙間ができてしまうが、前述の賢者の石がチラッと見える感じでここは一つ。元箱はもっと黄土色っぽく渋い色合いなのだが、プリンタの都合で赤みが強い肌色っぽく。見た目チープなので剥がそうか悩み中。透明ラベルに左右反転で内蓋に貼るのも良いかな?ただそれだと気泡が入ってしまった時に表から丸見えなので極めてダサい。うーむ。
■ゲーム概要
・セット内容
基本セット110枚、拡張51枚(このうち追加ルールを施す環境カードが11枚)からなる同人カードゲーム。1種につき2枚~5枚、全43種。
・ゲームの特徴
5つの属性(色)の精霊を召喚し、その能力で勝利点を稼ぐコンボゲーム。精霊同士での殴り合いとかは無い。カード入手はドミニオンのような公開性では無く、全員が一つの裏向きの山から2枚を引き1枚得る方式。他プレイヤーへの干渉手段が少ないためソロプレイ感がやや強い。
・おすすめポイント
魔力(召喚コスト)とナンバー、つまり取れる行動を勘案してゲームプランを練っていく部分が楽しい。コンボパーツを揃えて得点ラッシュに繋いでいく時の高揚感と、盤面から正確に得点計算し終了宣言の可否を見極める判断力と度胸。それらを裏付ける戦略の構築がたいへん奥深くハマる。
また個人的に挙げたいポイントとして、ゲームに必要な情報の多くがカード上でアイコンとなって整理されており、レイアウトに好感が持てる。精霊のドット絵はフリゲでよく見る物だが、統一感ということで。カードコマンダーだいぶやったな〜。
■各色雑感
※2つの番号を合計したコマンドナンバー。それを参照して行うアクションについては、「0アクション名」の形式で記述する。精霊名は《精霊名》として記述する。
黒 (ナンバー1)
いきなりで恐縮だが、やや弱め。青の《クラーケン》等と比べ、ナンバーをいじる能力持ちである《スケルトン》が微妙に使いづらく《アスモダイ》に至っては出すだけ損。黒の親玉《ベリアル》も慢性的に資産が減っていくタイプの能力でありながら、前提として斧アイコン=単色推奨の精霊展開を要求する。その割に「9~巡礼」連打や《ドラゴン》程の爆発力を秘めているわけでもない。
黒の抱える構造問題として、「~3征服」メインのローカード戦略にならざるを得ない点。準備に要する手数、パーツが多くハイカード戦略と比べ妨害への対抗手段に乏しい。「9~巡礼」は《クラーケン》筆頭にナンバー操作のしやすさや、すぐ下にある「8異端審問」で手札補充も容易に行えるなどの強みがある。しかし「~3征服」の上の「4研究」は、賢者の石や赤の精霊を事前に並べていないと威力が小さくカードも増えない。
ナンバー4以下が全て勝利点絡みとなってしまっているのに、高得点を獲得するためには精霊を並べていかないとハイカード戦略に置いてけぼりを喰うことになる。ローカード戦略の手順は召喚とアクション両方の回数を多く要求しており、少々チグハグな印象を受ける。つまる所、《ジャイアント》か《ゴーレム》がいる状態で《スペクター》や《ウィスプ》を複数並べて「9~巡礼」型に食い下がれるくらいの速度が出せないと、大召喚型の得点効率には及ばないため中途半端な盤面のまま終わってしまう。
黒で比較的まともなのが《ケルベロス》。拡張込みでゲーム内最多の5枚存在する。赤メインで賢者の石を軸にした4~5戦略を取るなら、サポートとして必須になるだろう。斧アイコン2なのもありがたい。
赤 (ナンバー2)
前述の通り賢者の石とのシナジーに優れた色だが、まず先に挙げたいのは《ドラゴン》の凄まじい爆発力。このゲームは他人の精霊に対して除去するなどの干渉手段が全く無いので、出てしまいさえすれば永続的に恩恵が得られる。《ドラゴン》1体だけ見ても、自身の勝利点4+剣アイコン2+精霊数1で最低でも7点。コスト6かかるとは言え、カード1枚で7点以上稼げるのはかなり強い。コスト軽減系はできれば序盤に出したいが、《ドラゴン》を引ければ無理してでも狙っていくべきなので、それを助ける《サラマンダー》や黄の《ノーム》は他の色より価値が高い。賢者の石を《ドラゴン》の召喚コストに充てることでも召喚の可能性を高められる。
賢者の石戦略でしゃがみ気味に序盤を過ごしつつ《ナイトメア》の被害は最低限に抑え、石を切って《ドラゴン》型に切り替えるか《イフリート》と「4研究」でアクション主体に稼いでいくか、といったゲームメイクも赤の妙味。黒が濃ければ剣斧での「~3征服」を狙いにいくのもアリだが、その場合は少なくとも黄の補助が欲しい。
拡張も赤は個性的で、特に《テング》はゲーム終了時の逆転も秘めた夢のある能力。賢者の石のおかげで他の色とも柔軟に組み合わせていけるため、取れる戦略も幅広くプラン変更も比較的スムーズに行える色である。ただ弱点としてナンバー操作を持たないため、特に5をアシストされると精霊の能力が活きない。次手番プレイヤーが《ケルベロス》を出してきたら方針を変えざるを得ない。保険の意味でも黄の《ジャイアント》で展開力を強化したり、手札補充をサポートする行動を意識していく必要があるだろう。
黄 (ナンバー3)
黄=《ジャイアント》。それくらいこの精霊の存在はゲームへの影響が大きい。精霊の能力で稼いでいくこのゲームにおいて2回召喚は非常に使い勝手が良い。色全体としても召喚をサポートする能力がほとんどで、中でも拡張の《ケンタウロス》は召喚の度に魔力が補充されるため強力。自身の召喚コスト4のうち2つが無色というのも小回りが利く。同じく拡張の《ゴーレム》も「5錬金術」でアクションと召喚が両立できるので、赤と組んだ際の展開力が期待できる。
このゲームは単色デッキを組むメリットが無く、組むこと自体ほぼ不可能なので気にしなくて良いが、黄は召喚を助ける潤滑油としての役割に特化しているため、1色では強みに欠ける。黄単推奨の《ベヘモス》は勝利点獲得系能力としては強い方ではあるが、5色を含む重コスト7が重い。《バルトアンデルス》や《ノーム》、「7祝祭」や「5錬金術」などを組み合わせて、上手く召喚を狙いたい。
中間の色だけあり、黄の精霊が1体も出ないというデッキタイプは少ない。召喚サポートの能力は何らかの形で戦略に組み込むことになるはずだ。
緑 (ナンバー4)
何とも特徴があやふやな色である。特定の行動をした時に追加ボーナスがある、という物が多いか。効果は小さいが、追加ドローの能力はハンドの質を維持する上で重要になってくる。
しかし一番目立つのはやはり、ゲーム中最も派手で貴重な妨害手段である《ナイトメア》だろう。こいつの存在によってゲームの停滞がやんわりと抹殺されている。たった2コストで大量得点される可能性が常につきまとうため、魔力7手札6以下の資産管理を意識せねばならない。プレイ人数が多いほど威力を発揮し速い者勝ちでもあるため、全プレイヤー合算の資産膨張のピークがいつ来るのかを読む、状況判断力も要求される。というか膨れたら引いたモン勝ち。終了間際まで強い。
緑は親和性の高いアクションが明確でなく、ボーナス能力も効果の小さいものばかり。かといって黄のように他色サポートに長けているというわけでもない。《イシュタル》も《ドラゴン》より重い割にはロマンすぎる。青中心のハイカード戦略をやるついでに柔軟性を高める目的で1~2体、あとは緑コストとナンバー用に保持といった使用感で、メイン色とするには決定打に欠ける。
青 (ナンバー5)
序盤の引きで青が濃かったら、ハイカード戦略一直線で突っ走る。それぐらい色としての特徴、能力に一貫性があるアクション主体の色。迅速な信仰点の上昇、ナンバー操作、「9~巡礼」連打。やることはこれだけだ。黒のところでも述べたが、ハイカード戦略は「7祝祭」による魔力補充と、「8異端審問」による手札補充が容易に行えるので、必要な資産を比較的すばやく揃えることが出来る。何より他プレイヤーの盤面が整う前に逃げ切るべく、手順を切り詰めての速攻は楽しい。
青の問題点。プレイヤー全員が信仰点で競ると7~8の旨味が減る上に、ハイカード戦略で競合した場合引き運勝負になってしまう点。そしてナンバー操作要員がいないまま3以下をアシストされ続け「9~巡礼」が実行できないと、あっという間に追い付かれてしまうということ。《クラーケン》が出せなければ負け、と言い換えても良いくらいだ。精霊自身の勝利点も青は低めな傾向で、たくさん並べるより必要最小限のコンボパーツとアクション主体で稼いでいく色なので、追い付かれた場合は単純に精霊の量と質、両方で負けてしまう。
青の強さは信仰点と相性の良いアクション、ナンバー操作、召喚の量的バランスによって高い水準で成り立っており、ゲームスピードの指標として見ることが出来る。他の色や戦略を試す際の物差しにもなるだろう。
■デッキタイプ
・巡礼型 (青、青緑)
ケルピー、ケンタウロスで盤面作り
セイレーン、クラーケンでナンバー操作
杖アイコンが3以上あると尚良し
精霊並べるよりとにかく9出せる盤面にする
・研究型 (赤黒黄)
ケルベロス、ゴーレム、ウィスプ等で賢者の石獲得と召喚を並行して行う
イフリートを並べて研究で毎ターン稼ぐ
・征服型 (黒赤黄)
基本的には研究型の亜種・分岐先と捉える
スケルトン、セイレーンでナンバー操作可能かつ黒赤の精霊が十分に並んだ場合にこちらに乗り換える
余った石はベリアルに使う
・ドラゴン型 (赤黄)
赤精霊を多めに出してドラゴンの火力底上げ
サラマンダーやノームは優先して並べる
小型をたくさん出して終了宣言に早く近づくため、ジャイアントやケンタウロスも欲しい
ドラゴン2体出せたらほぼ勝ち確
・ベヘモス型 (黄)
ドラゴン型の大火力を小刻みにしたもの
ジャイアントとベヘモスを序盤から出せればドラゴン型を上回る得点力も可能?
・エンジェル型 (青緑黄)
巡礼型で失敗した時の分岐先
補佐としてジャイアント、キリン、ハーピィを並べ起動回数をしっかりと確保する
・ナイトメアスーサイド (緑)
ドロサポ精霊、スフィンクスで手札を大量に肥やしてナイトメアで得点に変換
無理矢理に緑デッキ考えたけど弱そう
・天狗の仕業デッキ (自由)
わざと他人に終了宣言させてゲーム終了後、テングとジャイアント、ケンタウロスで大量得点できるドラゴンなどを呼びまくり逆転を狙う
魔力が膨れたままなのでナイトメアが天敵
全43種のカード評は次回。
- THEME : ゲームプレイ日記・雑記
- GENRE : ゲーム
コメントの投稿